もうみなさんご存知だとは思いますが、土にこだわりを深くもっていらっしゃるcomposTownの管理人“tokirinさん”にもうひとりの管理人“naomi”がいろいろと土のことについてインタビューしてみました。

tokirinさんは鉢でバラを育てておられることはもうご存知ですよね!そのtokirinさんには鉢で育てているからこそこだわっておられるところがたくさんあるのです。その秘策を隠すことなく教えてくださいました。みなさんぜひ情報をゲットしてください!(2003年8月27日)


naomi:今日はありがとうございます。以前からtokirinさんに土に関していろいろと質問をしたかったので、今回これが実現できてとても嬉しく思います♪
tokirinさん:
みなさんがわたしの現在行っていることに興味を持ってくださっていることを知ってわたしも嬉しいですよ。

N:

では、早速ですがtokirinさんはバラを育てて何年目ですか?

T:

本格的に初めて4年目になります。
N:
4年ほど経つと次第に土に目が向いてくるのですよね!それはよくわかります。
では、土にこだわりはじめたのはなぜですか?これって会員の方がぜひ聞きたいところなのではないでしょうか?^^
T:
初めてバラを育てた時に、日本ばら園の方法で スタートしました。 日本ばら園は、独特の方法でバラの育て方などの本とは 大きく異なりました。 取り寄せたカタログは園主のこだわりと薀蓄が 書き連ねており、中にはこれを嫌う方もいるでしょうが 私は大いに感銘しました。 特に、「鉢植えバラは毎年植え替えなければならないか? 答えはノーです。それは毎年病気でもないのに 大手術を受けるようなものです」と記載されていました。 有機物中心の土で育てていれば、段々と有機物が 分解し、土が目減りしていきます。土が減った分は 上から新しい土を乗せていき、翌年は鉢から株をそっと 引き抜き、下に新しい土を入れれば何年も植え替えなしで 元気に育ってくれるのです。 毎年植え替えしなくて済む・・・。 これは土にこだわるべきだと思いました。
N:
目減りしてきた分の土を上から継ぎ足して、翌年に株を引き抜いて下に土を入れる・・・へぇ〜ものすごく新鮮です。
あらたな方法で目からウロコですね。毎年の「植え替え」これは鉢で育てている方には避けては通れない問題ですよね。だからそれを毎年しなくてもいい!とおっしゃる方法には飛びつきたくなりますね。
ということは、tokirinさんは薔薇の植え替えは何年に一度されているのですか?

T:

2年〜3年に一度です。
N:
ここで以前お伺いしてとても興味を持ったのが、茨城産硬質赤玉土のことです。
硬質赤玉土のことを説明してくださいますか?
T:
はい、硬質の赤玉土(茨城産)は植え替えの時、鉢を開けるじゃないですか?茨城産の硬質赤玉って、全然形が崩れていないんですよ。 そういう土だから、水の含みも抜けもいいんです。 団粒化が壊れないんですよ。
N:
2〜3年に一度の植え替えでも形が崩れていないなんて魅力的ですね。それはどこで入手されているんですか?またその赤玉の写真も見せていただきたいんですが・・・
T:















私は仕事の関係上、なかなか買い物には行けません。 ガーデン用品は殆どがネット通販です。 私は主に悠彩堂で買っています。 もちろん硬質赤玉も悠彩堂で買いました。 これは店長も薦めています。 HCなどで売っているお手ごろ価格の赤玉土で あまり質のいい物は売っていない事が多いようです。 やってはいけない事ですが、袋の上から赤玉を潰して みて、あっさり潰れてしまうような物は避けた方が いいようです。 あっさりと潰れてしまうと言う事は、団粒化が崩れると 言う事で、微塵が土の空気の通り道を塞いでしまうことに なるのです。
写真はこれです。



N:

あっさりとわたしの赤玉は押すとつぶれてしまうかもしれません・・・ありゃりゃ〜〜〜^^

いろいろな土を他にも薔薇に使われていますよね。tokirinさんのHPで拝見していると薔薇の堆肥にはこの赤玉、ピートモス、ガーデンチャコール、ダルマセラミック、リサイクル土(あるいは牛糞、稲藁堆肥)の組み合わせておられるとのことですよね。その理由は?
T:
これは単に成長具合の違いを見たかったんですが そんなに変わりはないようです。 要は質の良さがポイントのようです。 ダルマセラミックは根の張りが良くなるというので 入れてみました。使ってみたかっただけです。
N:
一般的な薔薇の教本には薔薇には牛糞を・・・とありますよね。全ての鉢に牛糞を施されていないところに目がいくのですが、それはどうして?
T:
これも成長具合の違いを比べてみたかったんですが やはり目に見えて違いは感じられません。
N:
これだけ土にこだわって、いい土を選択し使われているからこそ、リサイクルに目が向いたというのは自然なことですよね。
そして、今回このリサイクルした土(生ごみ堆肥)をこの早春での植え替え時に薔薇にも施されたんですよね。これはみなさん気になるところではないですか?わたしもその後の成長ぶりなどについて興味津々なんですよ。
T:
せっかくいい赤玉を使っているのです。 形が崩れないなら、使うべきだと思いました。 有機物(堆肥、牛糞、ピートモスなど)は分解されて しまうので、新たに加えます。
生ごみ堆肥を植え替えの際、バラの用土に使ってみて 今の所、他のバラを比べてみて、なんら遜色は ありません。 ラ・フランス、テディベア、ブルームーン、 リトルアーチストの4本に使ってみたんですけど、 ラ・フランスは新芽が出始めの頃、急に枯れこんできてこれはやっぱりまずかったか な?って思ったんですよ。 原因はキャンカーだったんですけど、剪定の時の 切り口から菌が入ってどんどん枯れてきたんですね。 切り口に専用の薬を使ったので、キャンカーは 治まりましたが、このまま成長しなかったら どうしようか、と思ったら次々とシュートが上がってきて。 感激しました。 小柄な姿ですが、とっても元気ですよ。 ブルームーンは鉢植えなのに、現在2mくらいに なりました。 もちろんテディベア、リトルアーチストも元気ですよ! 他と比べてみて、どうかと言うと他のバラも土には こだわっているので、生ごみ堆肥を使ったバラだけが よく育っている、というわけではありません。 ただ、問題なく使えると言う事は証明できたんです。
N:
リサイクル土を使っても薔薇の成長に特に問題がないと今年立証されたわけですが、嫌地現象についてどう思われますか?
T:
同じ土を使うのを嫌うような植物をバラ以外で 育てた事がないので、他の植物に関してはここでは 触れない事にします。 先ほどの質問にもお答えしたように、分解した有機物は 改めて加えていますので、問題ないと思います。 市販の「土のリサイクル用の土」も同じだと思うのですが、 それも有機物が含まれているのでしょうから それが、生ごみ堆肥であったり、牛糞であったり 稲わら堆肥だったりする事と同じではないでしょうか?
N:
これはとても心強いお言葉を得られましたね。なんだかこれからの植え変えが楽しみになってきましたよ。
ということは、今後もリサイクルの土を薔薇に使って行こうと思われていますか?

T:

ガーデニングをし続ける間はリサイクルした土を バラにも使い続けていくつもりでいます。
N:
そうひとつ、ここで気になったのですが、堆肥の中に腐葉土が含まれていませんよね?腐葉土はどうして使われていないのですか?今回コガネムシのお話がBBSでも聞けたんですが、未熟な腐葉土ってコガネムシが好むそうですよね。そういうことを配慮して?
T:
はい、やはり完全熟成の腐葉土がないからです。 唯一買った事があるのは、バイオゴールドの腐葉土だけです。 質の悪い腐葉土は使うと腐葉土自体が分解する時に 窒素を大量に消費してしまい、バラが窒素不足に なってしまうからです。 バラ以外でクレマチス、クリスマスローズのマルチングに 使用しています。
N:
なるほど。本当に深く勉強されていますね。頭が上がりません。
では、話を土から次は鉢へと移したいと思います。最近スリット鉢というものを聞きますが、tokirinさんも使われているそうですね。わたしもスリット鉢はどうなんだろう?って思っているところなんですよ。
T:
スリット鉢ですけど、決めた理由は サカタのカタログで見つけて使ってみたいと思ったんですよ。 植え替えして、根っこがぐるぐる巻きになっていて 土をほぐすのが大変でしたから、スリット鉢の説明を 見て、サークリング現象(根がぐるぐる巻きになる事)が 起きず、根が地植えしてあるのと同じ状態で下へ伸びる という事だったんですね。 じゃあ、試してみようって思うじゃないですか。 値段も安いし。たまたまネットで売ってるのを 見つけたので、大量に購入しました。 最近は小さい苗(園芸店などで売ってる苗)も 黒いビニールポットに替わって3号〜4号のスリット鉢が 使われるようになりましたからね。 園芸店などで根詰まりしないように生産者も スリット鉢を使うようになってきたんだなと思います。 今年から使い始めましたから、結果は植え替えまで 分かりませんが、これといって問題ないですよ。 問題は見た目が安っぽいと言う事くらいでしょうか(笑)。 実際、安いんですから仕方ないです。
N:
見た目をとるか、実用をとるか・・・ですよね。でも植え替え時の根がぐるぐる状態から土をほぐすのは本当に大変ですよね。おまけにとても寒い時期だし早く済ませたいし・・・
根がぐるぐる状態にならず、地植えしているように下へと伸びていく・・・これは試してみたいな!と思いました。
とてもいいお話を聞かせていただいてありがとうございます。根巻きに関して冬の植え替え時が楽しみですね。またtokirinさん、その情報をページでアップしてくださいね。心待ちにしていま〜す!
本当にありがとうございました。

T:

こちらこそ!また何でも聞いてくださいね♪



どうでしたか?わたし(naomi)は古い土で作られた生ごみ堆肥を薔薇に施されている点にとても関心を持ちました。古い土ばかり出てくる植え替え時にまた同じ古い土をリサイクルして来年に使いまわすことができるなんて、土で頭を痛めている方にとっては大きな朗報でしょう。
また、その土のリサイクルに関してもいい土を使っておられるからこそリサイクルしても格段にいいものになるのでは・・・と今回感じました。
まずは、茨城産硬質赤玉ゲットですね!
そして、スリット鉢のお話。みなさんとてもためになったのではないですか?tokirinさんに感謝ですね♪
本当にありがとうございました。

今後もこういう形で会員さんにインタビューをお願いすることがあるかと思います。その際はぜひご協力くださいね。長くここまで読んでくださってありがとうございました。




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